・可逆反応

さて,一次反応と同じ,時間とともに,AがBに変わっていく反応を考えますが,逆反応もある反応,BからAへの反応,の場合はどうなるでしょうか?
つまり,

という反応式ですね.
これを式で表すと,

となります.
つまり,Aの濃度変化は,Aの濃度に依存して減少し,Bの濃度に依存して上昇する,というものです.
定常的には,先に述べたように左辺は0となるので,

となります.
つまり,最終的なAとBの濃度比は平衡定数,K,に依存する,ということになります.では,過渡現象はどうなるか,を考えていきましょう.
問題は,

の式をどう解くか,という問題.
AとBという変数があるからそのままでは解けません.
しかし,AとBとは,
  A0=A+B
という関係があるので,

と書き換えることができます.
定数項を含む微分方程式は,厳密ではないですが,以下のサイトに説明します.
初期条件を,
t=0, [A]=[A0], [B]=0
とおくと,
解は,

となります.
そして,最終濃度(t=∞)は,

つまり,AもBも一次反応と同様に指数関数的に減少,上昇しますが,その時定数,最終到達濃度が違うことになりますね.

次は連続(逐次)反応です.

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